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【4月のアンケート結果】高層ビルに大きな被害?長周期地震動の認知度調査!

毎月実施している防災アンケート、4月分の記事のサムネイル

2025年4月11日から5月7日までアンケートを実施して、83名の方にご回答いただきました。


今回は「長周期地震動」についてお聞きしました。

ご協力いただき、誠にありがとうございます。


結果をまとめましたので、お知らせします。





1.ミャンマーの地震で、震源から離れたバンコクでも高層ビルの被害があったことを知っていますか?

「ミャンマーの地震で、震源から離れたバンコクでも高層ビルの被害があったことを知っていますか?」というアンケートの結果をまとめた円グラフ。9割以上の方が「はい」と回答しました。

3月末、ミャンマー中部を震源とするマグニチュード7.7の地震が発生しました。

現地では大きな被害が発生しましたが、震源から遠く離れたバンコクでも、建設中のビルが倒壊するなどの被害が発生しました。


このような被害があったことを知っているか?という質問に対して、9割以上の方が「はい」と回答しました。


海外で発生した地震ではありますが、高層ビルが一瞬にして崩れ落ちる映像等、衝撃的な現地の様子がテレビでも報道されていました。

それらを見て印象に残っていた方も多かったかもしれません。


高層ビルでの被害は、「長周期地震動」による影響と考えられています。





2.「長周期地震動」という言葉を聞いたことがありますか?

「あなたは「長周期地震動」という言葉を聞いたことがありますか?」というアンケートの回答をまとめた円グラフ。9割の方が「はい」と回答しました。

9割の方が「はい」と回答しました。認知度はかなり高くなっているようです。


高層ビルに影響を及ぼすことがあるので、是非皆さんに知っておいてほしい情報です。

簡単な解説を下記に掲載しましたので、是非チェックしてみてください!



【POINT】「長周期地震動」とは?


長周期地震動とは、大きな地震で生じる、周期(揺れが1往復するのにかかる時間)が長い大きな揺れのことです。


特に高層ビルが影響を受け、建物が大きく、かつ長時間揺れることがあります。


また地震動が遠くまで伝わりやすい性質があり、震源から遠く離れたところでも、大きく揺れることがあるというのが特徴です。




3.「長周期地震動」を体験・目撃したことはありますか?

「「長周期地震動」を体験・目撃したことはありますか?」というアンケートの回答をまとめた円グラフ。回答者の4割が「はい」と回答しました。

4割の方が「はい」と回答しました。


続いて「はい」と回答した方に、どんな体験をしたのかお聞きしました。




4.どのような体験をしましたか?

32名の方から回答いただきました。一部をご紹介します。

長周期地震動を体感、体験したという方の意見をまとめた画像。

東日本大震災の時の体験を回答する方が多くいました。


また直接揺れを体感していなくても、震災当時に高層ビルが大きく揺れている映像をテレビやSNSで見た、という方もいました。


その他では、免震構造の建物にいたため地震の影響が少なかった、という声をピックアップしました。

地震被害の軽減に、建物の構造は大きく影響していることが感じられました。



回答のなかに「横揺れが長く大きく続く」とあるように、長周期地震動の影響を受けた建物は特殊な揺れ方をします。

そのため「震度」とは違う別の表現で、揺れの大きさを表現しています。(長周期地震動階級といいます。)


こちらも是非チェックしてみてください。



【POINT】長周期地震動による揺れの大きさの指標

長周期地震動による揺れの大きさは「震度」では表現しきれないため、「長周期地震動階級」という指標が用いられます。


地震発生時には気象庁から、各地の長周期地震動階級などの情報も発信され、どの程度の揺れであったのかを確認することができます。

気象庁のリーフレットより抜粋した、長周期地震動階級の解説画像

(気象庁リーフレット「知ってる?長周期地震動のこと」より抜粋 )




5.地震発生時、長周期地震動に関する情報を受け取りたいと思いますか?

「地震発生時、長周期地震動に関する情報を受け取りたいと思いますか?」というアンケートの回答をまとめた円グラフ。94%の方が「はい」と回答しました。

94%の方が「はい」と回答しました。

多くの方が、この情報を求めていることが分かります。


続けて「はい」と回答した方へ、どのような媒体から情報を受け取りたいかお聞きしました。




6.長周期地震動に関する情報をどのような媒体から受け取りたいですか?

「長周期地震動に関する情報をどのような媒体から受け取りたいですか?」というアンケートの回答をまとめた棒グラフ。スマートフォンアプリが67件で最も多く回答を集めました。

スマートフォンアプリ67件で最も多く回答を集めました。

普段持ち歩く媒体であり、かつ通知等で素早く情報を受け取ることができるため、有効だと考えられたのではないでしょうか?


次いで、テレビやラジオ、自治体からの発信、気象庁からの発信などが多く回答されています。

特段回答が少なかった物もなく、様々な媒体からの発信が求められているようです。




【特別企画】3.11の前後で『防災意識』の変化を確認!


東日本大震災から14年を迎えました。


毎年、3月11日前後は防災に関する特集等が組まれます。

そこでこの防災アンケートでも、2月・3月・4月の3回のアンケートで同じ質問をして、防災意識に変化が現れるのかを調査します。


今月は4月分の結果をご紹介します。

※3ヶ月での変化については、後日、別の記事で結果を発表します。



7.東日本大震災について身近な人と話すことはありますか?

「東日本大震災について身近な人と話すことはありますか?」というアンケートの回答をまとめた帯グラフ。約半数(53%)の方が「たまに話す」と答え、一定の関心があることが分かりました。

約半数(47%)の方が「たまに話す」と答え、一定の関心があることが分かりました。


「よく話す」人は24%にとなっており、震災についての話題が日常的に取り上げられているケースはあまり多くないことがわかります。


「あまり話さない」という方が25%「話したことはない」という方も4%います。

震災に対する認識や意識には差があることが分かります。




8.日頃から避難場所や備蓄品を気にしていますか?

「日頃から避難場所や備蓄品を気にしていますか?」というアンケートの回答をまとめた帯グラフ。日頃から避難場所や備蓄品を「気にしている」「やや気にしている」という回答が多く、防災意識が一定程度浸透していることがわかります。

日頃から避難場所や備蓄品を「気にしている」「やや気にしている」という回答が多く、防災意識が一定程度浸透していることがわかります。


「気にしていない」と回答した方はいませんでした。




9.お住まいの地域で大地震が発生する危機感を感じていますか?

「お住まいの地域で大地震が発生する危機感を感じていますか?」というアンケートの回答をまとめた帯グラフ。「非常に感じている」「やや感じている」を合わせると、86%の人が大地震への危機感を持っていることがわかります。

「非常に感じている」「やや感じている」を合わせると、94%の人が大地震への危機感を持っていることがわかります。

特に「非常に感じている」という人が半数を超えており、高い危機感を持っている方が多いです。


その一方で、「あまり感じていない」「全く感じていない」という方もいます。

地域や個々の生活状況によっても、危機感の持ち方に差があるかもしれません。




さいごに

今月も、たくさんのご意見をいただきありがとうございました!


皆さんの回答から、長周期地震動の認知度や関心度を確認することができました。

実際に揺れを体感した方の意見もご紹介できたので、長周期地震動の影響について、少しでも皆さんの理解が深まれば幸いです。


ミャンマーの地震で遠く離れたタイで被害が発生したように、長周期地震動は「震源から遠く離れたところまで揺れが伝わる」性質があります。

地上はほとんど揺れていないのに、高層ビルだけ大きな被害が発生する、という可能性があります。


こういった影響を考え、令和5年の2月から緊急地震速報の発表基準にも長周期地震動階級が追加されました。

このことも是非知っておいて、皆さんの安全に役立ててください。



来月も、是非アンケートへのご協力をお願いします!



【参考】

・2025年3月28日にミャンマーで発生した地震の被害概要について(東京海上ディーアール(株))https://www.tokio-dr.jp/publication/column/194.html

・長周期地震動について(気象庁)

・リーフレット「知ってる?長周期地震動のこと」(気象庁)




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