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【2~4月のアンケート結果】3.11の前後で防災意識は変わるのか【2024年版】

毎月実施している防災アンケートの、2024年2月~4月の結果をまとめた特別記事のサムネイル

9月は防災月間

毎年、この時期は防災に関する特集が組まれたり、イベントが開かれています。


同様に、東日本大震災のあった3月11日前後でも、防災に関する特集などが増えます。


そこで毎年この防災アンケートでは、2月・3月・4月の3回のアンケートで同じ質問をして、

防災に関する特集が多く見られる時期、防災意識に変化が現れるのかを調査しています。


結果をまとめましたので、お知らせします。





アンケート回答者数(2024年2~4月の比較)

2024年2月、3月、4月の防災アンケートの回答者数をまとめた棒グラフ。3月が最も回答者数が多くなった。

2〜4月のアンケートの回答者数を比較すると、3月が最も回答者数が多くなっていました。

3月11日の前後で、防災への関心が高まったように見えます。


また、各月では「防災意識」以外の質問もしていました。

3月の「家具の転倒防止対策」というテーマが、答えやすいと感じられた側面もあるかもしれません。




【過去との比較】アンケート回答者数

2022年、2023年、2024年の3年間の、2月~4月の防災アンケートの回答者数をまとめた折れ線グラフ。特に3月に注目をすると2022年が最も回答者数が多く、2023年、2024年と1年経つごとに、回答者数は減少傾向にある。

過去の同時期の回答者数とも比較を行いました。

特に3月に注目をすると2022年が最も回答者数が多く、2023年、2024年と1年経つごとに、回答者数は減少傾向にあります。


2011年の東日本大震災から13年が経ち、関心を持つ人が減っているのかもしれません。



【先月との比較】アンケート回答者数

2024年2月~4月と、2024年8月の防災アンケートの回答者数をまとめた棒グラフ。2024年2~4月と8月を比較すると、8月の方が回答者数が多くなっていた。8月は宮崎県で大きな地震があったり、南海トラフ臨時情報が発表されたり、台風が来たりしていて、防災への関心が高まっていたようだ。

またもう一つ比較の対象として、先月(2024年8月)の回答者数も取り上げました。

2024年2~4月と先月を比較すると、先月の方が回答者数が多くなっていました。


先月は南海トラフ臨時情報が発表されたり、神奈川で大きな地震があったり台風が来たりしていて、防災への関心が高まっていたようです。




1.東日本大震災について身近な人と話すことはありますか?

「東日本大震災について身近な人と話すことはありますか?」という質問の結果をまとめた帯グラフ。「よく話す」「たまに話す」と回答した人が、2〜4月を通して75%前後を維持しており、この時期多くの方が東日本大震災について話題にすることが分かった。

「よく話す」「たまに話す」と回答した人が、2〜4月を通して75%前後を維持しており、この時期多くの方が東日本大震災について話題にすることがわかりました。


特に「よく話す」の割合を見ると、3月には23%と、2月より増加しており、震災を思い出す時期に会話が活発になる傾向が見られます。

4月も同様に高い水準を維持しており、震災の話題は3月をきっかけに増えることがわかります。



【過去との比較】東日本大震災について身近な人と話すことはありますか?

2022年~2024年までの2月から4月の期間で実施したアンケートで、「東日本大震災について身近な人と話すことはありますか?」という質問の結果をまとめた折れ線グラフ。各回答の割合を比較すると、概ね同じような状況であることがわかった。  ただ2024年3月は過去と比較して、「よく話す」が高まるという結果になった。

各回答の割合を比較すると、概ね同じような状況であることがわかります。

ただ、過去2年3月に「たまに話す」の割合が高くなるのに対し、2024年3月「たまに話す」の割合は下がり、逆に「よく話す」が高まるという結果になりました。




2.日頃から避難場所や備蓄品を気にしていますか?

「日頃から避難場所や備蓄品を気にしていますか?」という質問の結果をまとめた帯グラフ。2〜4月にかけて「気にしている」「やや気にしている」が安定して80%以上を占めていた。

2〜4月にかけて「気にしている」「やや気にしている」が安定して80%以上を占めています。

大きな差は見られませんでしたが、3月が最も「気にしている」「やや気にしている」の合計の割合が高くなっています。


3月にはやや「気にしていない」層が増えたものの、全体として防災意識は高い水準を維持していることが伺えます。



【過去との比較】日頃から避難場所や備蓄品を気にしていますか?

2022年~2024年までの2月から4月の期間で実施したアンケートで、「日頃から避難場所や備蓄品を気にしていますか?」という質問の結果をまとめた折れ線グラフ。1年経つごとに「気にしている」の割合が高まっていることがわかった。

1年経つごとに「気にしている」の割合が高まっていることがわかりました。

回答者数は減るものの、アンケート回答者には防災意識の高い方が多いようです。



【先月との比較】南海トラフ臨時情報の発表を受けて備えを見直しましたか?

全く同じ質問ではありませんが、先月のアンケートで、南海トラフ臨時情報が発表されたことを受けて、備えの見直しなどの行動を起こしたかお聞きしたので、その結果とも比較を行いました。

2024年2月~4月の防災アンケートで「日頃から避難場所や備蓄品を気にしていますか?」という質問の結果と、2024年8月の防災アンケートで「南海トラフ臨時情報の発表を受けて備えを見直しましたか?」という質問の結果をまとめた帯グラフ。日頃から防災を気にしているという人が8割近くいたため、南海トラフ臨時情報を受けて備えを見直す行動を取った人も7割近くいるという結果になったと考察している。

先月の結果を2~4月の「日頃から避難場所や備蓄品を気にしてますか?」という回答と比較すると、実際に行動を起こした人の割合は、日頃防災を意識している人の割合からは少し減るものの、70%という結果になりました。


普段から防災について意識していた方が多かったからこそ、南海トラフ臨時情報を受けて、大多数が何らかの対策を講じたという結果になったのではないでしょうか。




3.お住いの地域で大地震が発生する危機感を感じていますか?

「お住いの地域で大地震が発生する危機感を感じていますか?」という質問の結果をまとめた帯グラフ。2〜4月にかけて、9割以上の方が「非常に感じている」「やや感じている」と回答しており、多くの方が大地震への危機感を感じていることが分かった。

2〜4月にかけて、90%以上の方が「非常に感じている」「やや感じている」と回答しており、多くの方が大地震への危機感を感じていることがわかりました。


3月「非常に感じている」49%と一時的に減少したものの、4月には65%に戻っており、危機感が再び強まっています。


下記にまとめたように、2月~4月に発生した、最大震度4以上の地震の件数を確認すると、4月が最も多くなっており、このことも4月に危機感がより強まったことに関係しているかもしれません。


2024年2月~4月に発生した主な地震

2月

2024年2月11日 12:35

石川県能登地方で最大震度4


2024年2月26日 15:24

伊予灘で最大震度4

3月

2024年3月15日 00:14

福島県沖で最大震度5弱


2024年3月21日 09:08

茨城県南部で最大震度5弱

4月

2024年4月2日   04:24

岩手県沿岸北部で最大震度5弱


2024年4月3日   08:58

台湾付近で最大震度4


2024年4月8日   10:25

大隅半島東方沖で最大震度5弱


2024年4月17日 23:14

豊後水道で最大震度6弱

※気象庁HP「緊急地震速報(警報)発表状況」より、2024年2月~4月に緊急地震速報を発表した地震情報を抜粋。


※質問3は、2024年に新しく追加した質問なので、過去との比較はありません。




さいごに

2月から4月にかけて、アンケートにご協力いただいた皆さん、たくさんのご意見をありがとうございました!


東日本大震災から13年が経ち、あれだけ大きな被害のあった災害の記憶も薄れつつあり、直近の災害や南海トラフ地震のような重大な発表の方が、防災への関心に大きな影響を与えることが分かりました。


今後とも、是非アンケートへのご協力をお願いします!


参考

・気象庁「緊急地震速報(警報)発表状況」


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