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新年度をきっかけにBCPを見直しましょう。

桜

 日本の年度の始まりが「4月1日」からになったのは1886年(明治19年)。諸説ありますが、当時の明治政府の財政上の都合もあったと言われています。それから今年(2026年)で140年が経過し、会社によって決算期は異なりますが、世の中の年度が4月からスタートするのは日本ではすっかり定着しました。


 新年度を迎えるにあたって、改めて見直しておきたいのが会社のBCP(事業継続計画)や防災の体制です。新入社員の入社や、年度末での退職者、人事異動、組織(部署)の変更など、組織に様々な動きがあるのが年度変わりのタイミングです。この機会を逃すわけにはいきません。


「使えるBCP」を維持するための心がけ


 たとえば、「災害発生時に安否の確認をとるための要員」を「Aさん」とバイネームで決めていたとしても、Aさんがすでに退職されていたり、社員に連絡を取れる立場にない部署に異動していたりしたら、このBCPはそのままでは使えないことになってしまいます。実態と異なるのがこの「Aさん」ひとりであれば大きな問題は生じないかもしれませんが、この人もすでにいなかった、部署の名前や役割も変わっていた…と、いざ確認してみるといろいろな綻びがみえてくるものです。

 人の入れ替わりが多い新年度のタイミングをチャンスと捉えて、新年度の新しい名簿と食い違いや運用面でのネックがないか、チェックしてみましょう。できれば 毎年、数か月おき、月1回 など時期を決めるのが理想ですが、まずは最初の一歩から。現時点での棚卸しをして、最新状態にアップデートしておくことが大切です。

 「非常時」の防災・BCPの運用体制は、「平常時」にいかに事前の体制を整えておけるかが勝負です。緊急連絡網、安否確認の方法、資材・備蓄品の保管場所などをチェックする大切な機会と捉えておきたいところです。特に、防災・BCPなどを任されている総務系の担当者は、異動などで担当を離れる際は引継ぎとノウハウの共有が欠かせません。新たな担当者は、「計画書」(それが紙であっても電子データであっても)として渡されたBCPが、現状と合っているのか、今災害が起きたらこのまま使えるだろうか?というところを出発点にして、考える機会にしてみてください。


意思決定者を大切に


 BCPでは、単に「誰が何をやる」ということではなく、重要な局面で判断する責任者・意思決定者の選定が重要です。たとえば、社員の帰宅を促す・出社を指示する・BCPを発動する・拠点の閉鎖を決定するなどの事柄です。中小企業の場合は社長(代表)などにその権限が集中することも多くなるでしょう。そのとき、社長に万が一のことがあったり、不在だったり、連絡がつかなかったりしたら、誰が意思決定をするか決まっていますか?

 従業員一人ひとりの命や家族が大切というのは大前提として、会社組織としての存続をかけて策定するBCPでは、ある意味で冷徹に代替要員を定めておくことも大切になってくることを、経営陣は意識する必要があります。

 弊社のツール「BCP-PREP」では、必要なタスクの担当者をあらかじめ割り振っておくだけでなく、いざというときに変更することも容易にできます。どのような方法であれ、BCPを使える形に維持しておくことが大切で、この維持ができなければ有効な訓練を実施することも難しいのです。


組織もBCPも生き物


 国際情勢がますます不安定になり、先行きが不透明になる昨今です。組織が生き残りをかけて有機的に変化してゆくのと同様に、組織を守るためのBCP/BCM(事業継続マネジメント)の体制もまた、変化し続けることが求められています。

 発災時・非常時に不安なく第一歩を踏み出すためには、平時の小さな、そして勇気ある一歩から。年度の変わり目に心機一転、踏み出してみませんか?



弊社が提供する「BCP-PREP」は、

災害対策止まりのその先へ オールインワンBCP」を掲げるBCP活用ツールです。

スピーディーな安否確認のためにITを活用する手段として、ぜひ一度ご確認ください!


参考

昆正和 著『あなたが作る等身大のBCP』(日刊工業新聞社、2016年)

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