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初夏から始める熱中症対策

ランニングをする男女

今年の5月は夏日になる日もあれば、天気が崩れ寒い日もあり、気温の変動が多い期間でした。気温に合わせた服装選びも悩ましく、体温調節が難しい季節です。

これから夏に向けて、気温・湿度が高くなってくると気になるのが熱中症対策。本格的に暑くなり始める前の、この初夏の時期にも注意が必要です。



5月でも熱中症になる

5月における熱中症による救急搬送人員数
(総務省消防庁)

昨年2024(令和6)年5月の熱中症によって緊急搬送された人は2,799人でした。グラフから、5月という暑さがまだ本格的でない時期でも、例年熱中症によって救急搬送される人がいることが分かります。今年のデータでも、すでに熱中症が原因で緊急搬送された人は5月1日〜18日までで、1,153名と報告されています。(速報値のため変動あり)



熱中症になる原因 熱中症の初期症状では、めまい、立ちくらみ、生あくび、大量の発汗、筋肉痛、筋肉のこむら返りなどが発症します。

さらに症状が進むと、頭痛、嘔吐、倦怠感、判断力低下、集中力低下、虚脱感が現れます。


平常時の体温調整反応を示すイラスト
(熱中症予防情報サイト 環境省)

ただし、環境、からだ、行動の3つの条件によって、熱中症になりやすくなります。

環境

・気温が高い

・湿度が高い

・風が弱い

・急に熱くなった、など

からだ

・高齢者、乳児、肥満の方

・下痢やインフルエンザでの脱水状態

・二日酔いや寝不足といった体調不良、など

行動

・激しい運動

・長時間の屋外作業、など

室内でも温度を測り、体調の悪い時は特に熱中症に注意しましょう。



暑熱順化

暑くなり始める時期は、暑さに体を慣らしていくことが熱中症の対策になります。

暑熱順化とは体が暑さに慣れることです。暑熱順化すると、体の中で体温を下げるための機能(発汗、皮膚からの熱放散など)が働きやすくなり、熱中症になりにくい体になります。

暑熱順化のためには、個人差もありますが、数日から2週間程度、汗をかく程度の運動や入浴などをすることが効果的です。

参考となる具体的な内容は以下の通りです。


暑熱順化のための行動リスト
(働く人の今すぐ使える熱中症ガイド 厚生労働省)
  • 30分歩く/週5回

  • 15分走る/週5回

  • 30分自転車をこぐ /週3回

  • 30分筋トレやストレッチなど適度に汗をかく運動をする/週5回~毎日

  • 湯舟につかる /2日に一回



一度、暑熱順化をしても、効果は数日休むとなくなってしまいます。

定期的に汗をかく程度の運動をすることを心がけましょう。


熱中症は、症状が出始めてから対応をすることが難しく、ならないように対策をすることが大事です。夏本番を迎える前に、夏を満喫する体の準備をしておきましょう。



出典

過去の全国における熱中症傷病者救急搬送に関わる報道発表一覧(総務省消防庁)


熱中症予防情報サイト(環境庁)


熱中症予防のための情報・資料サイト(厚生労働省)


職場における熱中症予防対策の周知事業(厚生労働省)





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