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長周期地震動ってなんだろう


ビルが大きく揺れている様子



みなさんは「長周期地震動」という言葉を聞いたことがありますか?

大きな地震で生じる、周期(揺れが1往復するのにかかる時間)が長い大きな揺れのことを長周期地震動といいます。


 

長周期地震動の特徴


長周期地震動には以下のような特徴があります。

  • 高層階の方がより大きく揺れる

  • 大きく長く揺れることで室内の家具や電化製品が転倒・移動する危険があり、エレベーターが故障することもある

  • 遠く(震源から数百km)まで伝わりやすい性質を持つ

  • 震源が浅くて大きな地震ほど長周期地震動が発生しやすい


長周期地震動の被害例


  • 2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震では震源から数百キロ離れた場所にある高層ビルでも長周期地震動の影響とみられる大きな揺れが生じました。

  • 揺れが約10分間続き、最上階では片側最大1メートルを超える揺れが確認されました。

  • 内装材、防火戸等の損傷(数百か所)、エレベーターのロープの引っ掛かりによる閉じ込め事象が発生しました。


長周期地震動の大きさの表現


長周期地震動の大きさは「長周期地震動階級」で表現されます。

階級は4段階に分かれており、各階級に応じた揺れの特徴・想定される被害について気象庁からは下表のように示されています。


表 長周期地震動階級(出典:気象庁ホームページ)

長周期地震動階級の説明

14-15階建て以上の建物(の高層階)での被害予測をもとに作成されています


 

長周期地震動に関する情報の発表


令和5年(2023年)2月1日より、これまでの震度に加えて長周期地震動階級も発表されるようになりました。

携帯電話に届く緊急メールやニュースなどでも「長周期地震動階級」という言葉を聞くようになったと思います。

長周期地震動の観測情報は気象庁のホームページなどに掲載されます。

今年の1月1日に発生した能登半島地震では首都圏や大阪といった高層ビルの多い地域でも長周期地震動が観測されています。

タワーマンションにお住まいの方の中には驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか?


聞きなれない「長周期地震動」ですが、警報が発表された際は、これまでの緊急地震速報同様、まずは身を守る行動をとってください。


・落下物に注意する

・電化製品(特にキャスター付きのものは固定していても移動することがある)や家具の転倒によるケガに注意する

・エレベーターは利用しない

といったことが大切です。


高いビルやマンションなどでは、家具が倒れたり移動したりしないよう、日ごろから家具などの固定や配置に気を付けて普段から備えましょう。



出典:気象庁ホームページ

「長周期地震動について」

「長周期地震動の特徴」

「長周期地震動階級および長周期地震動階級関連解説表について」

「緊急地震速報の発表基準の変更について」

「長周期地震動の観測結果」


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