
画像は2006年11月北海道佐呂間町の竜巻被害の写真です。
竜巻や激しい突風は季節を問わず発生しますが、台風のある夏から秋にかけて特に多く確認されます。
今年8月30日には茨城県古川市から下妻市にかけて、10月4日には北海道上川郡東川町を中心に突風が発生しました。この突風によって、パイプハウスの鋼管の変形、仮設建築物の倒壊、電柱の倒壊や住家の破損、倒木など、大きな被害が出ています。
竜巻や突風に対しては、被害を受ける前に安全を確保することが何より大事な備えです。
どんな情報が出ていたら注意すればいいの?

竜巻や激しい突風が予想されるとき、気象庁は「竜巻注意情報」「竜巻発生確度ナウキャスト」を発表して注意を呼び掛けています。天気予報などでも竜巻注意情報はお知らせされますが、なかなか注目してみることは少ないかもしれません。
PREPのライブ画面では「竜巻」カードで竜巻発生確度ナウキャストの情報を表示しています。また、通知の設定をオンにしていると、自分のいる地点で発生確率が高くなった時に通知を受け取ることができます。
通知が届いたら、外出を控えたり外の様子を気にかけるようにしましょう。
どんな様子だったら注意すればいいの?

以下のような状況になると、竜巻の発生するような発達した積乱雲が近づいている可能性があります。
黒い雲が近づいてきて周囲が暗くなる
雷光・雷鳴が発生する
冷たい風が吹く
大粒の雨や雹が降る
このような兆候を確認したら、次に紹介する方法で身の安全を確保してください。
実際に近づいてきたらどうする?

屋内にいたら...
窓ガラスの破片や飛来物を避けるため、1階の窓の少ない部屋に移動
雨戸、カーテンを閉め、窓から離れ頑丈なテーブルの下で竜巻の通過を待つ
屋外にいたら...
突風や飛来物を避けるために、頑丈な建物の中や地下施設に移動
近くに建物がない場合は、物陰やくぼみなどに隠れて竜巻の通過を待つ
プレハブ小屋や木の近くは危険なので近付かない
車内にいて、屋内への避難が間に合わないときは...
車を路肩に止め、頭を窓の下に下げるように前かがみになり、飛散物から身を守るために手で頭を覆う
竜巻は命に関わる甚大な被害が出ることから、気象庁は見逃しを少なくするために積極的に情報を発表しています。竜巻の情報を見かけてもあまり気に留めない人もひょっとしたら多いかもしれません。
竜巻情報の通知が来たら「以前も何もなかったから、今回も大丈夫!」とは思わずに、周囲の様子に注意して自分の身の安全を確保するように心がけましょう。
出典
「竜巻から身を守るために『竜巻注意情報』をご活用ください」(政府広報オンライン)https://www.gov-online.go.jp/useful/article/200805/5.html
「竜巻発生確度ナウキャストの見方」(気象庁)https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/tornado3-3.html
「竜巻等の突風データベース」(気象庁)http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/bosai/tornado/index.html
「竜巻による住家被害」(災害写真データベース)