生活者視点で感じた「決済障害」とBCPの意義

先週末、首都圏で鉄道事業を展開する企業グループのスーパーマーケットで、キャッシュレス決済が利用できない出来事が発生しました。私自身、その商業圏で生活しており、システム障害の発生は買い物中に現金しか使えない状況として直接体験しました。その後、報道でランサムウェア攻撃が原因であることを知りました。現在、キャッシュレス決済は復旧しているものの、発生から1週間以上が経過した昨日の時点でも、ポイントカードは依然として利用できない状況が続いていました。
毎日スーパーを利用する中で、以下の状況を確認しています。
・現金は障害発生時も利用できた
・数日後にキャッシュレス決済は復旧した
・ポイントカードは1週間以上経過しても未だに利用できない
同じ決済というひとつの業務領域の中にも複数の系統が存在していることがわかります。この違いは、買い物を通じて実感したものです。
決済システムをグループ企業と共有している場合、自社では対応できない障害に直面するリスクがあります。また、グループ企業であっても、障害復旧の優先順位が自社の重要事業と一致するとは限りません。つまり、企業が外部基盤に依存している以上、障害の発生や復旧を自社でコントロールすることができないということです。今回の出来事は、その構造的な課題を実感する機会となりました。
一方で、今回の障害では完全に止まらなかった機能も存在しました。その店舗は、最近、セルフレジに入れ替えたばかりで、現金決済は問題なく利用できました。これは、決済システムの障害発生リスクを考慮し、日常業務の中に代替策が組み込まれていた可能性を示しているように思います。代替策には、障害時だけに用いる臨時の手段も当然存在します。しかし、今回のように、日常の業務フローの中に代替策が組み込まれている場合、障害時にそのまま機能するというメリットがあります。現金決済が「普段どおりに使える」という仕組みが、結果として障害時の代替策として働いたことに、改めて気づかされました。
この障害は今も完全には解決しておらず、私自身、買い物のたびに何かしらの気づきを得ています。毎日の観察は、企業のBCPを考える上でとても示唆に富んでおり、今後もこの出来事を継続的に取り上げる価値があると感じています。
※ 本コラムは10月4日16時時点で、日常の買い物を通じて確認した状況に基づき執筆しています。今後、被害状況や各企業の対応が明らかになるにつれ、内容が必ずしも適切でなくなる可能性があります。必要に応じて、内容を更新または差し替える場合があります。



