2023年5月19日から6月2日まで、「熱中症対策について」のアンケートを実施しました。期間中102名の方にご回答いただきました。ご協力いただき、誠にありがとうございます。
結果発表
1.5月の暑い日などは、熱中症に特に注意が必要なタイミングだと知っていますか?
8割近くの方が「知っている」と回答されました。
近年5月中でも「熱中症の疑いで多くの人が搬送された」というニュースを見かけることが多くなったので、その影響かもしれません。
まだ暑さに慣れていないこの時期は、熱中症に注意が必要です。
2. 熱中症の対策として、本格的に暑くなる前に「暑熱順化」が必要です。この言葉を知っていますか?
「暑熱順化(しょねつじゅんか)」という言葉を、意味も含めて知っている方は、3割でした。「知らない」という方が半数以上の結果となったので、まだ広く知られてはいないようです。
《POINT》「暑熱順化」とは?
暑熱順化とは、体が暑さに慣れることです。暑い日が続くと、体は次第に暑さに慣れて(暑熱順化)、暑さに強くなります。
一般財団法人 日本気象協会(https://www.netsuzero.jp/learning/le15)
人は体を動かしたりして体温が上がった時、汗をかいたり皮膚の血管を拡張させて熱を逃がしています。
暑熱順化ができていると(体が暑さに慣れると)、汗の量や皮膚の血流量が上がり、体から熱を逃がしやすくなるため、熱中症になりにくい状態となります。
3.体が暑さになれるのにどれぐらいかかると思いますか?
体が暑さに慣れるまで、「1週間程かかると思う」という方が一番多く4割程でした。続けて「2週間程」「1か月程」という回答も多かったです。
暑熱順化には「数日から2週間程度かかる」と言われており、この期間を回答している人は約7割でした。
もちろん個人差がありますので、暑くなる前から余裕をもって、暑さに慣れるための行動をとることが大切です。
《POINT》暑さに慣れるための行動を確認!
暑熱順化のためには、無理のない範囲で汗をかくことが大切です。
30分程度のウォーキングや筋トレ・ストレッチなどの運動を、週5日程度行うことが目安とされています。
また運動以外にも、入浴など日常生活の中でも汗をかくことができます。2日に1回程度、湯船につかるようにすると効果的です。
暑熱順化が推奨されるこの時期、皆さんの運動や入浴の頻度について質問してみました。
4.この1か月、汗をかく程度の運動をどのぐらいの頻度で行いましたか?
目安とされる「週5日以上」の頻度で運動をした方は、14%という結果になりました。
「運動はほとんどしていない」という方も半数近い回答を得ています。
一駅歩いてみたり、できるだけ階段を使用するなど、普段の生活に取り入れられることから実施して、暑さに負けない体づくりができると良いかもしれません。
5.この1か月、入浴の頻度はどれぐらいですか?
入浴も暑熱順化に有効です。シャワーのみではなく湯船につかることが効果的とされます。半数近くの方が、目安の「2日に1回以上入浴をしている」と回答されました。
入浴など日常生活の行動の方が、運動に比べて実施されやすいことが結果に現れました。
※運動や入浴などで汗をかく際には、十分に水分や塩分を補給して、無理のない範囲で行うようにしてください。
6.熱中症の危険性が極めて高くなると予想された時「熱中症警戒アラート」が発表されます。このことを知っていますか。
9割の方が「知っている」と回答されました。
「熱中症警戒アラート」は特に暑くなると予測された日(または前日)に、テレビやラジオ、防災アプリなどで発表されます。
昨年も5月から9月にかけて発表されており、目にする機会が多かったかもしれません。
熱中症警戒アラートの内容をひとことで言うと、 「今日は(または明日は)、熱中症にかかる危険性が極めて高いので、いつも以上に積極的に、熱中症予防に努めましょう。」という情報だね。
環境省 熱中症予防情報サイト(https://www.wbgt.env.go.jp/alert_lp.php)
熱中症警戒アラートが発表された時は、いつも以上に熱中症に気を付けて行動しましょう。(外出を控える、こまめな水分補給を行う、クーラーを使って涼しく過ごすなど)
これから暑い日が増えてくる前に、無理のない範囲で体を暑さに慣れさせ、熱中症になりにくい体を作りましょう!
【参考】
・一般財団法人 日本気象協会HP「熱中症について学ぼう:暑熱順化」
日本気象協会推進 熱中症ゼロへ
・環境省 熱中症予防情報サイト「熱中症警戒アラート」
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