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 東日本大震災から十有余年経て 

 今日、東日本大震災の発災から14年を迎えました。震災により亡くなられた方々へ改めて哀悼の意を捧げます。被災されたすべての方に心からお見舞いを申し上げます。

そして、その被災地で山火事に遭われた方々、昨年の能登半島豪雨により地震との二重の被災に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げます。1日も早く日常の生活を取り戻されることを願っています。

 

 

 東日本大震災のあった2011年3月11日は、私が会社で防災の取組を始めてから5年近くが経っていました。始めに取り組んだのは緊急地震速報でしたが、普及が進まず事業化に苦労していました。スマートフォンアプリ「ゆれくるコール」のダウンロード数が伸びていましたが、どのように収益を確保していくのか模索しているところでした。発災後、口コミにより多くの方に私たちのサービスを承知していただくこととなり、今もなお、会社は「防災・減災」を掲げてこの事業を継続しようとがんばっています。そして、毎年この日、改めて自らの決意を確認し、皆さまへのお約束として、こうして思いを書き留めています。

 

 私たちはIT企業です。防災への取組も災害発生の情報はいち早く伝えるところから始まりました。震災をきっかけに、その情報をもっと早く多くの人に伝えること、共有することに力を注いできました。通知速度を上げるためのロジックの見直しやサーバ増設、多言語による発信はその成果でもあります。一方で、情報を伝えるだけでは必ずしも被害の軽減にはつながらず、何よりも日頃の備えが大切で、多くの人が少しでも備えておくことで被害を小さくすることができるとの考えが強くなっていきました。昨年夏の南海トラフ地震臨時情報の発表は、改めて備えを確認することの重要さを感じる機会ともなりました。防災に関心のない人には少しでも関心を持ってもらうこと、関心のある人には実際に備えてもらうこと、防災に積極的な人には備えを再確認していただくこと、そのような機会を提供するサービスを早く実現したいと思っています。

 

 昨年のこの日、私の考えを文章にしましたが、まだ、見える形にすることができていません。スピード感を持って取り組みたいのですが、「もう一歩のところ」で足踏みばかりしているような状況に気持ちが焦ることも度々です。反省と改めての決意をこめて、昨年の文章は、そのまま掲載させていただきます。来年のこの日には、私たちの一歩を示せるように、日々、精進して参ります。これからもよろしくお願い申し上げます。

 

 

                                                  2025年3月11日

 

アールシーソリューション株式会社

代表取締役 栗山 章

会社キャラクター

※以下の文章は2024年3月11日に執筆、掲載したものです。

 今日、東日本大震災の発災から13年を迎えました。震災により亡くなられた方々へ改めて哀悼の意を捧げます。被災されたすべての方に心からお見舞いを申し上げます。

 そして、今年2024年1月1日、能登半島地震の発生により亡くなられた方々へ哀悼の意を捧げますとともに、被災されたすべての方に心からお見舞いを申し上げます。今なお避難生活を強いられている方々が、1日も早く日常の生活を取り戻されることを願っています。

 

 

 日本は本当に災害の多い国です。能登半島地震は、いつ、どこで災害が起こるかわからないということを、改めて知らしめることとなりました。高齢化が進み、防災の担い手である若い人が減っていることも課題のように感じます。どのように備えておけばよいのか、どうしたら被害を軽減できるのか、正解を見つけられない迷路に入ったようです。

 そんな中、先日、そのヒントをいただく機会を得ました。共同研究を行っている大学が主催するシリアスゲームジャムを共催させていいただきました。シリアスゲームは社会課題の解決にゲームの手法を取り入れようというもので、一般のゲームとは少し異なるようです。課題として取り上げた防災は相性がよく、これからの防災を考える上で必要なアプローチ方法かもしれません。何より、35名もの若い人がゲームづくりを目的に積極的に参加して、3日間に渡って防災に関する課題解決をめざしてアイデアを話し合った体験自体が、小さいながらも社会や地域の防災力の向上につながったように思います。

 能登半島地震では、正月休みにたまたま帰省していたご家族が亡くなってしまったという報道がありました。一方で、帰省中の若い人たちがお年寄りの方々を背負って避難したというニュースを目にしました。高校生が避難所の運営にあたったとも聞いています。災害が発生して、少しでも被害を軽減しようと多くの若い人たちが行動を起こすとき、そうだ!と、その時々の状況で適切な行動を判断できる「閃く力」を自然と身につけてもらうことは、これからの防災のひとつのあり方だと思います。ゲームも手段のひとつ、ゲームジャムで集うことも手段のひとつになり得ると感じたところです。

 

 この会社も若い人たちの力で成り立っています。いつ起こるかわからない災害に備えるシステムを開発、運用する仕事をしていますが、ほとんど残業もなく、終業の18時から10分も経たないうちに大半が帰宅します。休日出勤もありません。私自身は残業、休日出勤をいとわない働き方を続けてきたので、防災に関わる仕事を明日に回していいのだろうかと心配になることが何度もあります。その都度、この会社が防災に関わる仕事を続けていくことが社会、地域の役に立ち、そのためには誰もが続けられる働き方が大切だと思うようにしています。防災を事業としながらもこうした働き方を続け、その中で若い社員が必要な知識、経験を積み重ねていく、これは間違いなくチャレンジなのだと思います。

 年末年始休暇中はベストエフォートの対応を社員に指示していました。地震が発生したときは緊急の指示を出すことはしませんでした。それでも何人もの社員がシステムの稼働状況を確認し、お客様や利用者からの問い合わせに対応していました。残念なことに一部の機能で障害が発生し、手動対応やプログラム修正を余儀なくされました。品質と性能がまだまだ不足していました。仕事始めは振り返りと再発防止策の1日となってしまいました。ただし、この会社には、震災以降、防災・減災の仕事で社会の役に立ちたいと入社した若い人たちが少しずつ成長して、それに伴い、少しずつシステムの品質と性能の向上が図られています。震災から5年を迎えた年の3月11日、皆さまにお約束した取組は今も継続しています。ご期待に応えられるようになるまで、もう一歩のところに来ていると感じています。

 

 まもなく、新しいサービスを正式リリースします。災害が発生してもシステムの稼働に何ら影響を及ぼさない品質、性能の実現をめざし、これまで以上にサービス、技術の向上に努めて参ります。そして、震災の際、寄せられた多くの声を若い社員たちとも共有し、一緒に力を合わせ、皆さまに寄り添うサービスへ進化するよう、日々、努めて参ります。至らない点もあると思いますが、弊社の取組のご理解いただき、引き続き、ゆれくるコールを始めとした弊社サービスをご愛顧いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

 

                                                  2024年3月11日

 

アールシーソリューション株式会社

代表取締役 栗山 章

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