家で料理をして火を使っている最中に大きな地震が起きたら、あなたはどうしますか?
無理して火を消しに行くのではなく、まずは身の安全を守りましょう。
かつては「グラッと来たら火の始末」とも言われました。
しかし、まだ小さな揺れであればともかく、立っていてわかるほどの大きな揺れであれば、火元を離れてまずは安全を確保しましょう。
慌てて火を消そうとすると火傷を負うリスクが高まりますし、キッチンでは包丁や割れた食器などでケガをするおそれもあります。
揺れが収まったら、足元に注意して落ち着いて火を消しましょう。
また、大半のガスコンロにはマイコンメーターが備わっており、震度5弱程度の大きな揺れを感知したら自動でガスの供給が止まるようになっています。
関東大震災と火災
ところで、今年は関東大震災(1923年)からちょうど百年の節目にあたります。
関東大震災は土曜日のお昼時(11時58分)に発生したことから火を使っている家庭が多く、様々な要因が重なって各地で火災が起こり激しく延焼しました。
震源となった神奈川県では建物が壊れたことによる被害が大きかったのに対し、東京では火災による被害が大きかったことで知られています。
百年前に比べれば調理器具も発達して出火のリスクは軽減されていますが、もし燃え広がってしまった場合は、初期消火が肝心になります。
消火器が手に届く位置にあるか、使用期限を過ぎていないか、今一度確認しておきましょう。
[参考文献]
『これだけは押さえておきたい マンガで楽しくわかる防災BOOK』 国崎信江(監修)、松本久志(漫画)、アールシーソリューション(編集協力)(2021年、家の光協会)
『大地震・火災・津波に備える震災から身を守る52の方法』レスキューナウ(編者)、目黒公郎(監修)(2011年、アスコム)
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